答えはわたしの中にある

「一番の親不孝は、親より早く死ぬこと。  それを、逆さ仏っていうとたい」 最近思い出すことがたくさんある。 長崎に住んでいる頃、隣に住んでいたわたしの父が、 あるときわたしを呼び止めて、そういった。 おそらく、夜明け前、いや夜中の相当早い時間から、 いつも工房の電気がついているのに、気づいていたのだろう。 そして、夜も遅くまで明かりがついていた。 子どもの夜泣…

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それを、ことばにしようとすると

「子を授かるとき、ひとは、 今まで精算し得なかったことを、課題として請け負う。 そして、向かい合わなくてはならなくなる」 先週、ひびきの村で、 我らが「星野ゆか」さんを囲んでの、お産体験のお話会があった。 ゆかさんは、昨年の受講生で、演劇「四人ハムレット」も一緒に作った仲間である。 ゆかさんファンの一人として、この日を楽しみに、 こころからの応援の気持ちで参加したのだが、 …

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ライアーコンサート

昨夕、美呆喫茶店で開催した、 北原薫子さんの、プチライアーコンサート。 写真は、コンサートの前に、パチリ。 薫子さんがお越しになったと思ったら、 子どもたちの軍団は、わーっと集まって、 「まだもうしばらくかかるからね」 といったら、 軍団はわーっと遊びに行った。 そして、 「はじまるよー」 というと、 またわーっと集まる。 気がつくと、子どもも合わせる…

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ウテ・クレーマーさんが、ひびきの村に

来月、4月6日(金)に、 ウテ・クレーマーさんが、ひびきの村にいらっしゃいます。 今年80歳になるウテさんは、小さなマザーテレサと呼ぶにふさわしい方。 若くしてブラジルの貧民街(スラム)で、シュタイナー教育を施し、 物乞いをしていた子どもの目が輝いてゆく様子を目の当たりにしました。 それから、ウテさんのところに、自然と子どもたちが集まるようになりました。 そうして始まった…

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雪解け 友人へ宛てた手紙

   今日は、友人に宛てた手紙を。  そのはじまりのご挨拶を抜粋して。 …… …… 拝啓 雪解けの季節となりました。 今年は雪の量が多く、三月のはじめに、 春一番という名の猛吹雪で ひびきの村全体に膝から腰位の高さまで雪が降り、 今、その雪がゆっくりと解け、 轍(わだち)に沿って雪解け水が流れています。 雪解け水の流れる音、その音が、 なん…

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言語造形の体験会のお知らせ

昨日は豊浦で言語造形のレッスン。 毎回のことだが、楽しく、深々とした時間だった。 空間に、からだと、ことばを解き放つこと。 解き放つからだの運動(身振り)、と、 それに促される呼吸。 身振りと呼吸。 この二つが、有機的に、織り成しあう 生命の流れがある。 その流れが、語る文と文のあいだに、 余韻をもたらす。 間に、活き活きとした静寂をもたらす。 こと…

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詩の核心と、アントロポゾフィーの核心

三つ前のブログの記事。 長崎に住んでいる頃に書いた、「ある詩群」について、 今日は書こうと思う。 その詩群は、 「雨、その慈しみの中で」 という詩のまとまりとして残してある。 ちなみに、表題の詩は、 今2歳の雨光の、名前の由来となった詩でもある。 その詩作に、霊感を与えた山のことを少し書こう。 長崎の波佐見から有田に入り、佐賀の武雄市と西松浦郡の境に…

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家族の出来事

「ただいま」 夜、ひびきの村の会議から帰ってくると、 妻が、なんとなく妙な顔をして、カレーを食べている。 妻が作るカレーは、ネパールのダルカレー風で、 さらさらした、あっさりした味のカレーだ。 油分も限りなく少なく、 クミン、マスタードシード、ターメリック、 それから少々のスパイス。 シンプルな飽きの来ないカレーだから、わたしの好物でもある。 子どもたちは、二階…

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3月18日 プチライアーコンサート

いよいよ10日後に迫りました。 素晴らしいひびきが生まれるであろうこの会を お伝えしたく、書いております。 我が家の隣に住んでいらっしゃる、 ひびきの村の代表でもあり、 フォレストベイナーサリースクール (シュタイナー幼児園)の保育士でもある、 北原薫子さんをお迎えして、 美呆喫茶店でプチライアーコンサートを開催します。 ひょんなことから、薫子さんが譲り…

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妻も始めた言語造形

ここ数日、外は大雪、猛吹雪。 ニュースでも報じられていたそうだが、北海道は大荒れの天気。 実家から安否を確認する電話がなったほど。 (家の前の道がこんなに埋もれてしまった。少し歩くのも大変だ) さて、二日も吹雪いたため、学校は休校。 妻も子も、家の中で缶詰。 さっそく妻は言語造形の練習。 妻も1月から言語造形のレッスンに参加し始めたのだ。 「なんとなくはじ…

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みみすませ

 ゆきをみつめて   /稲尾教彦 ふゆのおと あしあときえた ゆきのはら ほしゆきに きよめられし このよあけ あおいよあけに みみすます  ゆきのしらせのあたたかさ  めをつむる こころのおくの ましろき はなよ かれることなき きよきいずみよ みみすませ 汝のうちの まことのすがたよ ゆきのしろさのうちにこそ おもいだせ ゆきのおと…

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教えること。ある巫女のお話。

教える、ということを、思い起こす。 奈良の桜井に住んでいるときであった。 関東から若い巫女の方が大神神社に参拝する道すがら、 我が家によってくださり、 ひょんなことから巫女舞を教えていただく機会があった。 その方は、若いのに、全国様々な場所で、他の巫女さんに 巫女舞を教える立場の方だった。 「教える、というと、上下があるような、どこか偉ぶった、おごりを思います。 …

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教える、ということ。

先日の火曜日は、ひびきの村でのレッスン。 たくさんの方がご参加くださり、 わたしは、自分のこころが熱く、指導にも熱がほとばしり出て それに皆さんが応えてくださり、 なんとも、充実した時間を過ごさせていただいた。 ホールの暖房があまり効いていなくて寒い想いをさせてしまったので、 終わった後に、 「オイリュトミーホールが寒くてすみません」と ある方にいったら、 「い…

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秘められた伝言

日に日に、大きくなってゆく、透き通った氷柱を、 昨日の夕方、学校から帰宅した子どもたちが、折って食べていた。 屋根から、地面に着きそうになるほどのびた氷柱。 (天から地上に着くほどに、大きくのびた澄んだ氷柱) だから、子どもの手にも届くようになったのだ。 それを見たとき、わたしは、 「またそんなことして…」 と思ったが、 すぐに、そこに秘められた伝言を受け取っ…

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