ふと思ったのだ、明るい光の中で幼い我が子とボールを投げて遊ぶとき、
草原の青々とした色と、
秋晴れの空の青さがまぶしてく、いいようのない
歓びとと寂しさとが入り混じっていたことを。
それを名づけようがなくて、
いつまでもいつまでも、確かめるように、ボールを投げ続けていたことを。
きっと、同じものを感じてはいない幼子の歓声と笑顔。
幼いながら、上手に、一生懸命にボールを
取ろうとしているその身振り、足取り。
その姿になのか、いいようのない歓びと寂しさがあるのは、
その姿を見つめる自分の歳月の水底からの時間がそうさせるのか、
すべてがまぶしく、切なく、
それでいて、かけがえのない一瞬であること、
大切な命であること、それらを思い、秋晴れの空の下でボールを投げ続けたあの日のこと。
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