今年のゆずジャム作り

「今年のゆずジャムづくり」


我が家では、家族が力を合わせる、季節の行事がいくつかある。
その一つが、毎冬の、ゆずジャム作り。
狭い作業台に、家族五人。
否が応でも、力が合わさる。


ところが、今年は始める前に、長男が、不平をいう。
忙しくて、課題も終わっていない、ヴァイオリンの練習ができていない…うんぬんと。
しかし、数日前から、この日のこの時間から始めると伝えてあったのだから、やるべきなのだ。


ぶつぶつ文句を言って、なかなか始められない雰囲気だったが、コック長は気にせず、見切り発車。段取りを説明して、作業を始めた。






ゆずは10キロ。
黄色く、大粒のもの。

ジャムを作る際、ゆずは、捨てるところがない。
中の白い皮も、果汁も、種も使う。
家族で作業を分担して、ゆずの各部分がボウルに山盛りになっていく。

流れ作業、というと、あっさりした物言いだけれど、
家族がひとつのことを、こうして良い流れで作ることは、とても気持ちがいい。

いつだったか、波佐見の実家で作った時、父母にも手伝ってもらったことがあったが、その時、母が、「なんか、たのしかねえ」と笑っていた。そうしたひと言が、声が、ずっと、こころに残るものだ。




不平を言っていた長男も、作業し始めて30分ぐらいたつと、気持ちが前向きになり、どんどんはかどってきた。
ゆずの絞り方を研究し、絞り器も使わず、両手で絞り、あとから笊で濾すのが効率的だと見つけた。これは10年以上やってきて、初めての発見だった。



約束の一時間を過ぎたが、まだまだ、ゆずは残っている。
長男は部屋に戻るかと思ったが、そのまま残り、楽しそうに、作業を続けた。



黄色いゆずには、こころを明るく、楽しくする力があるのかもしれない・・・と、ふと思う。冬至に、湯船にゆずを浮かべるのは、そういうわけもあるのかもしれない・・・。そんなことを思いながら、作業を終えた。




ゆずジャムを使ったお菓子は、来春からになりますが、長女は、シュトレンに使おうかなと思案中です。
果汁は、今月のゆずチョコビスケットにも使います。ぜひ、ご賞味あれ!

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