メルヘン考 その2 2018年09月10日 メルヘンにおいては、正直者が最後には長者や、幸せになり、 反対に欲深い者が憐れな最後を迎える。 それなのに、この地上においては、実際にはそうでない場合が往々にして多いように思われる。 これは一体どういうことなのかと、訝しく思ったことはないだろうか。 小川未明は、童話(メルヘン)のもつ価値と、 その世界がある領域をこう語っている。 「(前略) 正直で、善…続きを読む
メルヘン考 シュタイナーと小川未明 2018年08月27日 同じくシュタイナーのメルヘン論に、 「霊学の観点からそのようなメルヘンの源泉に迫ろうとする人は、次のようなことに気づきます。つまり、メルヘンの湧き出る源泉は人間の魂の中の、最奥の深みにある、ということです。創造活動を行い精神的高揚を体験しているときの人間の魂の源よりも、はるかに深いところにあるということです。」 「人間の深みに降り立ち、メルヘンの意味と、本質が湧き出る源泉を目の当たり…続きを読む
魂の飢えに際し 2018年08月26日 ルドルフ・シュタイナーの著作の「メルヘン論」のなかに、こういう件を見つけた。 わたしの中に鳴り響くものを感じる。 「そして、空腹になると何か食べるものが必要になるように、 魂の奥底での体験に由来するこの漠然とした気分にも、何かが必要です。 そこで人は切実な思いで手近のメルヘンや民話を読むか、もしくは、 芸術的な性質の人であれば自分で何かを創り出そうとします。 (中略) この…続きを読む